有料老人ホーム・償却システム

有料老人ホームが増えるのに比例して、やはりトラブルも増加傾向にあります。特に多いのは、退去に伴う「入居一時金の返還」に関するトラブルです。

▼入居一時金(退去)に関するトラブルを避けるには
入居した有料老人ホームに、最後まで住み続けるのであればなんの問題もありませんが、途中で何らかの理由により、別の場所に住み替えたいと思うことがあるやもしれません。
もし何らかの理由で途中退去した場合、初期償却分を差し引いた残額を、期間に応じて返還するケースがほとんどです。

しかし、有料老人ホームの中には、入居の時点で全額を償却してしまうところもあります。
そのような場合は、たとえ入居翌日に退去したとしても、入居一時金が返還されることはありません。
このような事態を回避するには、ホームの契約前に、

入居一時金の償却システムについて、充分理解し、重要事項説明書の
「退去に関する条件」を、事前に確認しておくことが大切です。


▼入居一時金の償却システム
入居一時金は、施設や施設サービスを利用する権利を得るためのものです。入居一時金のシステムで知っておかなければならない用語に「初期償却」「償却期間」「償却率」があります。

【初期償却】
入居一時金から頭取りされる額。
一般的に20~30%の設定が多く、一度払い込んだら返還されません。
そこで、希望施設の契約を検討する際、チェックしておきたいのが
「入居一時金の初期償却の割合」です。
初期償却の割合が低い方が望ましいといえます。有料老人ホームの中には、入居の時点で全額を償却してしまうところもあります。そのような場合、たとえ入居翌日に退去したとしても、入居一時金が返還されないからです。

【償却期間】
初期償却を差し引いた残金を、取り崩していく期間を「償却期間」といいます。償却期間に取り崩された額は施設を運営している事業者の収入になります。

償却期間は、一般的に健康型有料老人ホームで10年~15年程度。
介護付有料老人ホームで5年程度、が多く見られます。

【償却率】
入居一時金を取り崩していく割合を指します。どのくらいの割合で償却されるかは、運営する事業者によって異なります。
・全て均等額で償却するケース
・償却する額が徐々に上がってくるケース  など様々です。

全額が償却される前に退去する場合は、入居一時金から「初期償却」分を引いた残額から、入居期間に応じた金額が払い戻されます。

▼「入居一時金償却システム」まとめ
★「初期償却の割合」の低いほうが、償却期間内に退去した場合、返還される額が多くなります。
一般的に初期償却の割合は20%~30%、ホームによって違いがあり、入居時点で全額を償却してしまうケースもあるので契約の場合は確認を怠らないよう注意しましょう。

★償却期間はだいたい10年から15年くらい。
要介護付有料老人ホームは更に期間が短いのが一般的に見られる傾向です。
償却期間が過ぎた後、入居一時金の返金はありませんが、月額費用の支払いで、ホームの生活を続けることができます。

★ちなみに「入居一時金」のなかで、「初期償却」以外にも「入会金」「施設協力金」などの名目の費用がある場合、返還の対象にならないものもあるので、契約前に必ず確認しておきましょう。

▼賃貸方式もでてきた利用権
一般的に、有料老人ホームに入所する際は、まとまった入居一時金を支払い、施設を終身利用する権利を得る「終身利用権契約」が中心です。
「終身利用権契約」は、相続や譲渡ができないところがデメリットです。しかし近年、介護付き有料老人ホームでは初期費用の安い
「賃貸方式」が増加してきています。「賃貸方式」では、家賃に相当する一部前払いの一時金と、月々の利用料を組み合わせて支払っていきます。
費用面では大きく違いますので、この点も頭に入れておきましょう。
老人介護施設の情報収集
老人介護施設について、無料、または有料で、各種相談に応じる専門機関や紹介施設もあります。情報提供だけでなく個別の相談に応じたり、入居後のトラブルなどにも対応してくれるところもあります。困ったことや、問題が起こったら、独りで考え込まず、市役所、区役所など最寄りの高齢者福祉課に、気軽に相談してみましょう。

都道府県の高齢者総合相談センター(シルバー110番)

☆サイト内関連ページです。よければ併せてご覧下さい
一時金の返還トラブル注意点
入居一時金の償却システム
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